【コロナ禍の影響】

業種:IT企業
お悩み:アフターコロナの防災備蓄を今後どうしたら良いか

2019年11月末頃から世界的に流行が始まった新型コロナウイルス感染症は、防災備蓄にも様々な影響を及ぼしました。

年度末の備蓄品購入・入れ替えのタイミングで第1波の感染拡大2020年2月、例年であれば、防災備蓄品の購入・入替えが集中する時期ですが、企業の総務担当者の方々は、新型コロナウィルスの対応に追われました。

マスク、アルコール消毒液、体温計、アクリルパーテーションなど、感染リスクを抑えながら安全に事業を続ける為の物資の手配に多くの時間が取られ、備蓄品購入の予算もそちらに流れました。

おそらく、本来であれば賞味期限が到来し、入れ替えを行うべきアイテムが、現在もそのまま倉庫に残っている企業も多いのではないでしょうか。

在宅勤務の拡大により出勤者数が大幅に減少

感染拡大防止の為に急遽始まった在宅勤務。
一部の企業では、在宅勤務へのシフトを進め、フロアの一部を返却するという動きも見られました。弊社でも、一昨年、フリーアドレスの机に一つずつ備蓄セットを設置させていただいた企業様より、出勤者数減少に伴いフロアを縮小するので、設置したセットを回収し、倉庫に移動して欲しいとのご要望があり、対応をさせていただきました。

在宅勤務が一時的な対応なのか、今後も定着して継続されるものなのか、多くの企業で、まだ判断がつかない状況だと思われます。今年入れ替えの時期を迎える企業様では、これまで全社員分揃えていた備蓄を、オフィスに人が戻ると想定してこれまで通りの数量を持つか、在宅勤務者分を減らすか、という事についてお悩みになっているところも多いと聞いています。

業績の悪化に伴うリストラ策の影響

弊社でコンサルティングをしているメーカー様の事例です。本社ビルの各フロアの倉庫に、在籍者数に応じて備蓄品を配分して備蓄してあったのですが、コロナ禍による業績の悪化で、急遽コスト削減の為に近隣にあった子会社を本社内に移転。その際、子会社の備蓄品も、引越し最優先でそのまま各フロアの倉庫の通路部分へ入れてしまい、現在も未整理の状態のまま。このまま放置すると、備蓄品の状況が全くわからなくなってしまいます。

弊社では、お客様に変わっての棚卸しと倉庫整理のサービスも行います。
数えるだけならアルバイトでもできますが、使い方を考えた上での再構築は、ある程度専門知識が必要となってきます。費用はかかってしまいますが、現在、こちらの企業様にも早いうちに棚卸しを行うことをご提案中です。

在宅勤務による出勤社員数の減少、業績悪化に伴うオフィス環境の変化など、コロナ禍は、防災備蓄にも現在進行形で影響を与えています。
今後の防災備蓄の考え方の修正も必要となるでしょう。